この建物も2年前、取り壊されてしまった。
小さな庭を通って入口まで行く、短いけどかわいいアプローチも好きだった。
窓ガラスも割れ手入れされていなかったけど、洒落た外観と接続された木造の体育館のような建物は、中の調度品や間取りを想像する楽しみがあった。
まだ店の場所を探していたとき、こんなところで店ができたらいいなぁ…と何度も見に行った。
人が住んでいるようだったので、借りられないだろうな~と思い、
まさか取り壊されるとは思っていなかった。
声をかけて中を見せてもらえば良かった。
勝手に判断してチャンスを逃して、もう見ることはできない建物。
後悔しないように、やっぱり少しの勇気は必要だ。
大好きだった篠ノ井の古い建物が、どんどん取り壊され、更地になっていく。駐車場が多く気になっていたけれど、最近はそれも飽和状態か更地のまま。
駅前の商店街は手入れして貸し出すこともない、物置状態になっていく。
そのうち宅地として使うのか、地価が上がったら売るのか。
商店街も含め手入れのされない建物は、税金対策か。
持ち主が近くにいない、土地と建物が複雑な場所が多いとも聞いた。
景観の空洞化が進んでいる。町歩きの楽しさも無くなっていく。
そこに人を呼ぼうなんて…結局は目的の場所に行ったら、それで終わりになってしまう。
商店街はそこに住んで商売し、空き店舗にしても地元に愛着を持ち景観を保ってこその商店街ではないだろうか。
頑張っている人が大勢いる。
自分もこの場所を選んだんだから腰を据えたいとも思うが。
地元じゃないから他に行けると言われるかもしれない。
少し悲観的な日記を残すけど、地元のお年寄りや子供達が困ること無く、安心して買い物できる商店街が残り、まるごと魅力的な町を目指して少し遠くからのお客様も近所を楽しめる。
そんな地域の商店街になれば最高だ。
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